こんなに素晴らしいワインを輸入させて頂いていること自体、メルカード・ポルトガルにとってとても光栄なことです。このワイン、当店では直輸入ならではの中間マージンをカットしたお値段、驚きの2000円台で販売させていただいています。
そういえば先月ポルトガルでオスカーに会った時に言っていました。著名なワインジャーナリストのジャンシス・ロビンソンさんが「2011年、世界で一番ワイン造りに適していたのはDouro地方だった (The best place to make wine in 2011 was in Douro)」と、コメントしたと。今回の結果はその表れの一部かもしれません。
ここで、せっかくなので生産者のオスカー・ケヴェドさんをご紹介します。彼はルックスに違わず人柄も実に爽やかで素敵な人です。
これまで3度来日にしていて、うち2度は当店と一緒にセミナーを開催してくれています。「ポートワインを伝える」ことに情熱を持っていて、また、プレゼンテーションも上手です。姉で醸造家のクラウディアさんも「オスカーは生まれながらのグッド・コミュニケーターよね」と笑うほど。
先月、収穫時期を終えたオスカーを訪ねてドウロ上流へ行ってきました。
標高300メートルから600メートルの位置にある、トロヴィスカ畑を拡張するため、山を切り崩し、段々畑を作る現場を見せてくれました。切り崩した土地をならして、シスト(片岩)土壌と柔らかい土が混ぜます。実際の作業を見ると、時間と手間のかかる大変な仕事であることがわかりました。
ワインを造るのは、ブドウの収穫、仕込み時期でなくても、一年中何かしら仕事はある。なので、畑にはブドウの実のない地味な時期でしたが、ワイン生産者の日常を見ることができ、とてもよかったです。
オスカーのお父さん(名前は同じくオスカーさん)も現場にいました。現場の仕事が大好きだそうです。畑に落ちていた黒いシストで出来た石を拾って「昔はノートではなくてこれを使っていたんだよ」と教えてくれました。
畑に羊飼いのおじさんとたくさんの羊が顕れ、オスカーがおじさんと世間話をしている場面もありました。
畑を見学した後は、タンクで醸造中のワインを色々と試飲しました。
お昼はポルトガル風ごった煮(コジード・ア・ポルトゲーザ)。ボリュームのあるお料理なので、果実の凝縮感と濃くを楽しめる、醸造家のお姉さんの名前でもある辛口赤ワイン「クラウディア」と合わせて、とても美味しかったです。
食事をしながらオスカーに「ヒロノは仕事は楽しい?」と聞かれました。「楽しいけど、ポルトガルのワインを売るのは結構難しくて、大変なこともあるよ」と正直に応えました。すると、「カンタンなことなんて何もないよ。ヒロノはこの仕事以外では満足できないんじゃない?」と鋭いところを、またまた爽やかな笑顔でつかれました。
デザートは、私はオレオのスイーツ(生クリームとオレオのシンプルなデザート)をオーダー。オスカーは甘いものはあまり好きではないとのこと、フレッシュ・オレンジを頼んでいました。甘いワインは造るのが得意なのに。。