食材から日常品まで、地元密着型の市場が楽しい!
[2017.09.20]
みんな大好きな市場。
旅行するなら一度はのぞいてみたいですよね。
最近ポルトガルでは観光客も増え、古い市場のリノベーションも進み、モダンでおしゃれな市場が注目されています。
鮮やかな野菜や新鮮な魚はもちろんのこと、有名シェフのお料理が気軽に楽しめるイートインコーナーなど、わくわくする市場が登場しています。
でも、一般的にポルトガル人にとってこれらは少し高めの市場。
良いものを探しに行ったり、おしゃれにカフェタイムを楽しみたい時に行ったりするようです。
では、現地の人たちは、実際のところどんな市場に行っているのでしょうか。
実はほとんどの市場が町の広場や空き地に突如現れる仮設型市場で、だいたい開かれる曜日と時間が各地域で決まっています。
「バルセロスの木曜市(Feira de Barcelos)」は有名なので、聞いたことある方もいらっしゃるかもしれません。ポルトガルの幸運の雄鶏として有名なシンボル「ガロ(Galo)」。ポルトガルが好きな日本人の間でもガロちゃんと呼ばれ愛されています。そのガロちゃんが生まれた町がポルトガルの北部に位置するバルセロス。ここでは毎週木曜日に大規模な市場が広場で開催されます。
ポルトガルらしい食器がずらり
こちらの陶器、白い点で描かれた模様がとても愛らしく、職人さんの温かさが伝わってきます。ポルトガルの家庭では必ず1点はあるのではないでしょうか。
動物や自然、ハートなどが描かれている食器が多いです。
バルセロスの雄鶏(o galo de Barcelos)の伝説はとても有名ですが、なぜニワトリが幸運のシンボルとなったのか簡単にお話しします。
昔、巡礼の旅のため、通り道のバルセロスに泊まっていた青年がいました。その時、町で物が盗まれたという事件があり、彼は外から来た者というだけで無実の罪でとらわれてしまいます。
青年は一生懸命、無実を主張しますが誰も聞き入れてはくれません。
そして絞首刑を言い渡されてしまいます。
しかし、どうにか無実を証明しようとした青年。判事に何度も話を聞いてくれるよう頼みます。仕方ないので、判事は刑が執行される前日に青年を家へ招き、話を聞くことにしました。
そして判事の食卓にあったこんがり焼けた鳥の丸焼きを見て、青年はこう言ったのです。
「私が無実であるという証明に、刑が執行される時、その鳥が鳴くことでしょう」と。
翌日、奇跡は起きます。まさに青年の刑が執行される時に、こんがり焼けたはずの雄鶏が生き返り、元気よく鳴いたのです。そして、青年の首にかかった縄が不思議と緩まり、彼は一命を取り留めました。
こちらが、幸運のガロ。
カラフルで、置物からお皿、キッチン用具まで種類豊富なガログッズ。
素材も、木製や陶器、金属でできたものまで様々。
色は黒ベースが多いですが、青、白、黄色、ピンクもあります。
ポルトガル全土のお土産ショップでガログッズは売られていますが、自分好みのガロを見つけたい場合はやはりバルセロスの木曜市がお薦めです。
その他にも、最近は人気が高まっているブリキのオーナメントもお薦め。
1点1点、愛らしい絵付けがされています。
私はここのお店でオリーブオイル入れを購入しました。
黒くて小さなジョウロの形をしていますが、オイルがこぼれにくくインテリアにもなり便利です。
可愛らしい白やブルーもありましたが、この黒に一目惚れで購入。
さて、ここまでバルセロスの市場をご紹介しましたが、規模は小さくてもだいたいの町に市場はあります。
野菜やお肉、パンなどの食材はもちろんですが、基本的には何でも売られています。
特に衣服の品揃えは豊富です。「2枚で10ユーロ!安いよ!」と言った、呼び込みする大きな声が良くしていて、活気があります。
子供服から婦人服、紳士服までずらり。
一見お洒落な感じはしませんし、品質はまちまちですが、よく探すと実はしっかりした縫製の商品や素敵なデザインのものに出会うことができます。
特にお勧めしたいのが靴。
紳士靴は婦人靴と同じくらい種類があります。
ポルトガルの男性は靴までこだわる人も多く、センスのいい靴を履いていると足元についつい目がいってしまいます。何度もお店を見に行ってお気に入りの一足を探す男性も結構います。革製品も日本よりお手頃なので、サイズが合えば靴はとてもお勧めです。
衣服・靴以外にもデーブルウェアなど、日常品はだいたい揃います。
家族の集まりが多いポルトガルは大きいテーブルも多く、テーブルクロスも大判です。
初めてポルトガルへ行く場合は少しハードルが高い地元密着型の市場。
でも、もし何度か行かれている場合はせっかくなので足を運んでみて下さいね。
きっといつもと違うポルトガルを覗き見ることができるはずです。
市場情報:バルセロスの木曜市(Feira de Barcelos)
場所:Campo da Republica, Barcelos, Portugal
開催日:毎週木曜日
サイト:http://www.cm-barcelos.pt/visitar-barcelos/sinta/feira-de-barcelos
では、また次回!
著者プロフィール
19歳の時にポルトガルに出会いすっかり虜になる。大学卒業後、日本で貿易実務、ロジスティクス、マーケティングの経験を積むが、日本とポルトガルをビジネスで繋ぎたいという気持ちが大きくなり渡ポすることを決意。ポルトガルに1年半留学しMBAを取得。在学中、現地企業やビジネスパーソンとの幅広いコネクションを築く。
現在はポルトガルジュエリーのブランド「フィリグラーナ・コン・アモール(Filigrana com Amor)」を立ち上げ、インポーターとして活動。日本とポルトガルを行き来しながら両国の情報を発信し、人・ビジネス間の交流が活発化するよう邁進中。
Web: www.filigranacomamor.com
www.eleuteriojewels.com
E-mail:s.kiriyama@worldfiligranakk.com