今日は、ポルトガルから来日しているワインメーカーのウーゴさん(男性です)が、鎌倉にあるメルポル事務所まで、わざわざ訪ねてきてくれました。
約束の時間を40分過ぎての到着でしたが、暑い中、7本もワインのサンプルを抱えて来られました。
「東京駅でかばんから携帯を出そうとした時にワインを落として割ってしまい、スーツもワインで汚れてしまったので、一度ホテルに戻って着替えてきました。」と、遅れて申し訳なさそうにしていました。そんな大変な思いをされてまで…!
だいたい生産者と会うときは、鎌倉が遠いため、私が鎌倉から都内へ出ていくことが多いのです。今回のように、来ていただくのはとても珍しいこと。
ウーゴさんの会社も、ポルトガルではかなり老舗のワインメーカーで、高級ポートワインをたくさん扱っていらっしゃいます。
そんな有名なワインメーカーさんが、なぜメルカードポルトガルのような小さなところへ!?もしかして大手企業と勘違いしているのではないかしら…?
不思議で不安だったので、「ウーゴさん、弊社は小さな会社ですけど、ご存じでしたか…?」と、正直に聞いてみました。
すると、「もちろんわかってます!でも、メルカード・ポルトガルはポルトガルに特化している。ぼくたちは、ポルトガルに特化している人たちにぼくたちのワインを売ってほしいのです。大量に売ってもらうことが目的では決してないのです」と、笑って応えてくれました。
あ〜、勘違いではなかったのね、、と、私も一安心。
今回ウーゴさんが紹介してくれたのは、テーブルワイン。「ポートワインは世界中で知られているからカンタンに売れる。でもぼくは、知られていない方の、テーブルワインを売る、難しい方の担当なのです。」
なるほど、会社の中でもポートワイン担当と、スティルワイン担当に分かれているとか。ポートワインは説明するまでもなく、勝手に売れるのに対し、テーブルワインは販売が難しいそうです。世に知られていないものを販売する難しさは、痛いほど良くわかります。
ウーゴさんと一緒に赤のスティルワインを2種類試飲しましたが、驚くほどのコストパフォーマンスでした。「ボディよりも果実味」と、彼が説明していたとおり、果実味が豊かな飲みやすい( easy to drink )ワインでした。
せっかくのご縁。前向きに検討してみようと思います。
鎌倉駅までの帰り道、ボディーボードを抱えた男性を見かけ、「ここには海があるの?僕もボードが大好きで、毎日仕事の後に海に入っているよ」と、嬉しそうでした。ちなみに彼は SUSHI が大好きで、ポルトガルでは毎週1回は食べているそうです。
最近、日本に売り込みに来られるポルトガルの生産者とお会いする機会が多いのですが、ポルトガルのワインだからと言って、残念ながらすべてを仕入れて販売することはできません。でも、少しでも多くのオファーに応えていけるように、ますます頑張っていきたいな、、と改めて思った鎌倉でのミーティングでした。