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2013年11月25日(月)

オスカー・ケヴェドさんのポートワインセミナー&試飲会(前半)

O seminário e a prova com o Oscar Quevedo em Kamakura.xisto

vinhos todos

前日の長旅(?)の疲れ
など微塵も感じさせず、爽やかな笑顔でセミナー会場に現れたポートワイン生産者のオスカー・ケヴェドさん。

メルカード・ポルトガル
主催としては初のワインセミナー&試飲会。オスカーとなら絶対に上手くいく!と確信して今年の3月、オスカーと口約束し、かくして実現したわけです。

ポートワインといえば「赤玉スウィートワイン(昔の赤玉ポート)」を思い出す人が多いと思います。もしくは、ホテルのバーで頼む高価な飲み物という印象もあるかと。

そこで今回は、≪ポートワインとは何?どうやって作られるの?違いは?どのように飲めばいいの?≫など、基本的な内容をわかりやすくお伝えできるように企画しました。

セミナーの前にまずは、「赤玉スウィートワイン」をオスカーに飲んでもらいました。akadama



このワインは、サントリーの前身、壽屋(ことぶきや)洋酒店が、1907年に発売。スペインから輸入したワインが不評だったため、「日本人の味覚に合った葡萄酒をつくる」べく、幾度となく甘味料の配合を重ね、1907年に発売されたそうです。

好奇心旺盛なオスカーは、「これは全く別の飲み物なんだね。何が入っているんだろう?どうやって作っているんだろう?」と、興味深々の様子でした。「ポルトガルに持って帰って調べてみたい気もするけど、荷物が重くなっちゃう難しいかな…」と。

■セミナーはじまり!

さて、セミナーは午後2時スタート。定刻を5分遅れての開始でしたが、会場はご予約いただいた30名の方でびっしり。中にはなんと、愛知県からわざわざ鎌倉まで来られた方もいらっしゃいました。感謝感激です。

○ヴィンテージ2005のデキャンティングと歴史の話

オスカーの日本語のあいさつでセミナーは和やかに幕開け。最初に、セミナーの最後に試飲するヴィンテージポートをデキャンティングしました。Oscar decanting



ヴィンテージポートはポートワインの最高峰ですが、熟成と共に出てくる滓がボトルの底に溜まっています。これを瓶の底にしっかりと落ち着かせるためにしばらく立てておいたボトルの中身を、そっと、デキャンターに移します。滓とワインを分けると同時に、ワインを空気に触れさせることで、香りが開くのを待つのです。

待つ時間は、「熟成10年ごとに1時間」、と言われているそうです。今回は2005年のヴィンテージなので、ちょうど1時間くらい前でOK。これが20年だと2時間、ということですね。

次に地図を使って、ポルトガルの場所を説明してもらいました。Oscar com mapa


≪ポートワイン≫とは、ポルトガル第2の都市≪ポルト≫から出荷されていたため、付けられた名前。それをご説明する上で、地理的に確認していただきました。≪ポート≫(ワイン)=≪ポルト≫(都市の名前)なのです。

ポートワインの歴史は、17世紀、フランスワインに変わるワインを求めてイギリスの商人たちが南下したのがきっかけでした。(フランスがイギリスに輸出するボルドーワインに高い税金をかけたのに対し、イギリスの国王はフランスのワインの輸入を禁止。その結果イギリスの商人たちは、ポートワインとスペインのシェリーを見つけました。)

当時のポートは現在のようなポートワインではありませんでした。18世紀前半、ポルトガルからイギリスまでの長い航路にワインが耐えるように、ワインを強化するために、ブランデーを加えました。それがポートワインの始まり。

現在のようにアルコール20%前後の甘い≪ポートワイン≫が作られるようになったのは1840年代になってからと言われています。

○造り方(醸造)のお話

ポートワインとは、甘いワインです。

なぜ甘いのでしょうか?

→ブドウの糖分が醗酵してアルコールに変わることでワインができますが、これが完全にアルコールに変わる前に、77%のブドウ由来のスピリッツを添加することで、ブドウの甘味と、高いアルコール度数を併せ持ったワインが造ります。これがポートワインです。

このプロセスを説明するために、こんな動画もご用意しました。

最後の部分で笑いも聞こえてほっとしました。。

○テイスティング(ホワイト、トゥニー、ルビー)3primierosvinhos



ポートワインの概要をカンタンに理解していただいた上で、お待ちかねの試飲タイム。

まずは、エントリーレベルのポートワイン3種類を試飲しました。

基本的なテイスティングの仕方、≪外観・香り・味わい≫についても説明してもらいました。

オスカーは、ワインに≪正しい答え≫というものはない、と強調していました。香りや味わいは人によって感じ方はまちまちなので、人が言うことにこだわる必要はなく、型にムリヤリはめようとしなくてもOK、というのが彼の持論のようです。

○ホワイトポート:白ブドウから作るポートワイン。

はちみつ、ピーチ、洋ナシ、リンゴやシナモンなどスパイスのような香りがしました。少し冷やして飲んだり、トニックウォーターで割って、レモンとミントを浮かべたカクテルもおすすめです。

○トゥニーポート:4-6年、樽で熟成させたポートワイン。

トゥニーという名は tawny owl (日本語名モリフクロウ)という名のふくろうの色に由来するそうです。フランスで飲まれるポートのほとんどがトゥニーだとか。それは、フランス人は樽で寝かせたワインに慣れているからでないか、、というオスカーの憶測。

ナッツ、アーモンド、クルミ、ナツメグのようないわゆる樽に由来するような香りが感じられました。

○ルビーポート:トゥニーに対して、こちらはストロベリーやベリー系の果実の香りが中心でした。

色も美しいルビー色。酸化熟成(樽熟成)されていないのがわかります。3年間ステンレスタンクで熟成。トゥニーに比べるとフレッシュな印象です。

樽で熟成させた「トゥニー」とフレッシュな果実味を特徴とし樽熟していないタイプのポート「ルビー」。お客様の好みも半々に分かれ、とても興味深かったです。

ここでおもしろいご質問がありました。4-6年樽で熟成している「トゥニー」と、3年間ステンレスタンクのみで熟成された「ルビー」だと、「トゥニー」の方が高そうですが、値段が同じなのはなぜか?

→それは、ルビーは熟成年数が少ないですが、原料となるブドウの生産量が少ないため、結果として同じ値段になるそうです。

Good question! とオスカーは喜んでいました。

セミナー後半はいよいよスペシャル(プレミアム)ポートの試飲です→


 

2013/11/25 13:35 | ポルトガル関連イベント | コメント(0)

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