春を告げる伝統野菜とヴィーニョ・ヴェルデ
[2017.3.30]
こんにちは、ちえこです。今日もこのコラムをお読みいただきありがとうございます。
日本各地で桜の開花予想、いわゆるさくら開花前線のニュースを耳にする日々で、春を実感しています。
梅、桃、桜のように、木に咲く花もあれば、野原に咲く黄色い菜の花は、野外で、また食卓でも春を感じさてくれますね。
春を告げる花々
この菜の花、栃木県佐野市を中心に、芯をおっかいて(=「折って」、この地方の方言)収穫することから、古くからかき菜という名前で親しまれています。その歴史はたいへん古く、万葉集にも「上野佐野の茎立折りはやし」と詠まれた詩があり、春の短い間のみ出回るかき菜に、なかなか姿を現さない恋人のつれなさを重ねた、少し切ない乙女心が表現されています。
さて、このかき菜、スーパー等でみかける菜の花よりも茎が太く、花もないので見た目は武骨な印象を受けますが、熱を加えると鮮やかな緑色になり、また食感もよく、えぐみのない甘みが特徴で、お浸しやお味噌汁といった和食はもちろん、パスタなどにもアレンジ万能な伝統野菜です。
今日はこのかき菜を使って、簡単な副菜を紹介いたします。
【かき菜とホタルイカの前菜】ふたり分
<材料>
かき菜 半束
ボイルボタルイカ 100g
甘夏 半分
<調味料>
CARMプレミアム・オーガニックエキストラ・ヴァージン・オリーヴオイル 大さじ1
ゆず果汁(柑橘果汁) 大さじ1
塩麹 小さじ半分
下ごしらえ
①ホタルイカの目と口を取る。(そのままでも食べられます)
②かき菜を、塩を入れた熱湯で茹でる。茎から入れ1分ほどしたら、全体を湯の中へ。茹であがったら冷水に浸し、冷ます。
③調味料すべてをよく撹拌する。
④かき菜の水気を絞り、3cmほどの食べやすい大きさに切る。甘夏を剥いて皮を除き、実をほぐす。
⑤ボールにかき菜、甘夏、ホタルイカ、調味料をいれ馴染ませ、お皿に盛って完成。
かき菜とホタルイカの前菜
こんな春らしい前菜にあわせたいワインは、こちらも緑あふれるヴィーニョ・ヴェルデ地方から、レゲンゴ・デ・メルガッソ アルヴァリーニョ2015。
ヴィーニョ・ヴェルデというと、微発泡性のワインが多く作られていますが、こちらのワインは発泡していません。
ポルトガル北部、スペインとの国境を別つミーニョ川からほど近い町メルガッソにあるワイナリーは、16世紀に建てられた古い館を改装し、その土地の魅力を伝えるルーラル・ホテルを経営するレゲンゴ・デ・メルガッソ。
生産するワインは、高級品種と称されるアルヴァリーニョ種ぶどうを使ったレゲンゴ・デ・メルガッソ アルヴァリーニョのみに注力しています。たいへん人気が高く、生産量も少ないため、日本への輸入は難しいかと思われましたが、メルカード・ポルトガルを通して、日本で入手可能です。
レゲンゴ・デ・メルガッソ
アルヴァリーニョ種は、房は小さく、粒は中程度、種が多いので、収穫量に対し果汁が少ないことが想像されます。しかし、ワインづくりには欠かせない酸が高く、桃やあんずなどの核果果物様の高貴な香りが顕著で、口当たりのいいワインができることから、現在では人気のぶどう品種となっています。
こちらのレゲンゴ・デ・メルガッソ アルヴァリーニョ2015も例外ではなく、抜栓直後、注いだグラスからその存在感を放っています。
グラスから立ち上る高貴な香り
ほんのりグリーンがかった黄金色、香りには、りんごや熟した洋梨、若い黄桃といったふくよかな果実感に、石灰のようなミネラリーさも感じられます
味わいは、日本のさくらんぼのような、ほんのりとした甘さと酸が感じられ、中盤から、そのさくらんぼの種の周りの、もっとも甘い部分の果実みと、種そのもののコクのようなものが現われます。舌の両側で感じられるミネラル感はワイン全体に複雑みを加え、フィニッシュに高い酸みとバランスを保ったまま余韻が長く続きます。
サクラ・アワード金賞受賞
レゲンゴ・デ・メルガッソ アルヴァリーニョ2015は、女性のワインスペシャリスト、プロフェッショナルな審査員による日本最大級のワイン審査会である、サクラアワード2017において、金賞を受賞しています。
日本国内外からも高い関心を集め、ますます人気が高まるヴィーニョ・ヴェルデ。高級ぶどう品種アルヴァリーニョ100%使ったレゲンゴ・デ・メルガッソ アルヴァリーニョ2015は、ぜひ食事と楽しんでいただきたいアイテムです。ご家族と、お友達と、お気に入りのシチュエーションで、お試しくださいね。
マナーハウスから生まれる、最高品質のアルヴァリーニョ
レゲンゴ・デ・メルガッソ・アルヴァリーニョ[2022] 750ml 白ワイン 辛口 ヴィーニョ・ヴェルデ地方 受賞ワイン 直輸入 ポルトガルワイン 【6sou】
商品コード:rdm-01-22
販売価格:3,300 円(税込)
付与ポイント:30
ポルトガル最北端のワイナリーで作られるアルヴァリーニョのワイン。
ミーニョ川沿いに砂質粘土土壌の畑が広がり、良質のぶどうが栽培されています。桃やリンゴを思わす豊かな果実の香りと滑らかな味わいの辛口白ワインは、心地よくどんなお料理と合わせられます。
2015年ヴィンテージは、ヴィーニョ・ヴェルデの最高峰 Best of Vinho Verde 2016 を受賞しています。毎年安定の受賞歴を誇ります。昔の館を改装したワイナリーが経営する田舎のホテルもおすすめです。
ちえこプロフィール
ポルトガルの他、ペルー、フランスでの滞在経験を持ち、スペイン語、フランス語、英語、日本語の4か国語を話す。趣味はワインと料理と写真。