第52回 ポルトガルの秋冬の風物詩と言えば、焼き栗!

ポルトガルの秋冬の風物詩と言えば、焼き栗!

[2017.11.16]

10月頃からポルトガルの街中でよく見かける焼き栗。

特にリスボンの中心地では、至るところでモクモクと煙が上がっています。

 

日本では炒って作る天津甘栗が主流ですね。

小ぶりで甘いのでおやつに食べる方もいるのではないでしょうか。

 

ポルトガルでは炭で熱した容器に入れて焼く食べ方がほとんどです。

10月になると、こんな屋台があちらこちらに出ます。

10月になると、こんな屋台があちらこちらに出ます。

高温で焼き上げて、軽く塩をまぶします。

周りは白っぽく、真ん中には切れ目が入っています。

周りは白っぽく、真ん中には切れ目が入っています。

紙袋にだいたい12個ほど入れてくれます。栗はカスターニャ(Castanha)と言います。

 

以前は新聞紙やチラシ等で包まれていることがありましたが、最近はほとんど見ません。衛生上の理由で使われなくなったと聞きました。最近の紙袋は、皮が入れるように分かれているものもあります。

 

軽い塩味で、ほくほくしています。甘いおやつと言うよりは、おつまみと言ったイメージです。主食にもなるかもしれません。

さて、11月11日はポルトガルでは「サン・マルティーニョ(São Martinho)の日」です。この日は、その年に作った新しいワインを飲みながら、焼き栗を食べる習慣があります。

 

このサン・マルティーニョの日には、有名な伝説があります。

昔々、マルティーニョと言う名の騎士がいました。4世紀のことです。ある日、戦場から家に戻っていると、マルティーニョは一人のお年寄りとすれ違いました。お年寄りは、ほとんど何も身にまとっておらず、寒そうにふらふらと歩いています。

気の毒に思ったマルティーニョは、自分の身につけているマントを剣で半分に割き、半分をこのお年寄りに与えました。「このマントを羽織ってください」と。

しばらく歩いていると、マルティーニョは、寒そうに歩いている乞食に出会います。今度は、残りの半分のマントを、その乞食に渡しました。

 

二人にマントを与えてしまったマルティーニョは、冷たい雨の中、寒さに耐えながら家路を急ぎます。

 

すると、不思議と雨がやみ、暖かい太陽が顔を出したのです。この晴天は3日間も続いたと言われています。マルティーニョがマントを与えた日、イエス・キリストが彼の夢に出てきてこう言いました。「まだ洗礼を受けていない騎士が、この私にマントを与えてくれた」と。この出来事の後、マルティーニョは洗礼を受け、その後修道院を建て、また司教にもなりました。

 

それから、この11月11日は、「サン・マルティーニの日」や「サン・マルティーニョの夏」として知られています。秋の寒い日に、この日だけは晴天になると言われています。

ちなみに、ヨーロッパの他の国でもお祝いされるようです。そのほとんどが、冬の訪れを祝う収穫祭です。その年の夏にできたまだ若いワインを飲むときに、ポルトガルではこの焼き栗が合うと言われています。酔いを和らげる効果があるとか…。

 

もちろん、焼き栗の他にも栗を使ったレシピは色々あります。

美味しい組み合わせの豚肉とジャガイモ。ここに揚げた栗を合わせたメニュー。

美味しい組み合わせの豚肉とジャガイモ。ここに揚げた栗を合わせたメニュー。

アレンテージョ地方の町マルヴァオゥン(Marvão) では、毎年11月中旬に栗祭りが開催されます。私はまだ行ったことがありませんが、栗を使った料理や商品が色々と紹介されているようです。2017年は11月11日・12日でした。お祭りの様子は地元のラジオ局がレポートしています。https://www.facebook.com/radioelvas/videos/10156838662069942/

 

秋・冬にポルトガルへ行かれる際は、焼き栗を是非お試しください。

 

それでは、また次回!

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著者プロフィール

19歳の時にポルトガルに出会いすっかり虜になる。大学卒業後、日本で貿易実務、ロジスティクス、マーケティングの経験を積むが、日本とポルトガルをビジネスで繋ぎたいという気持ちが大きくなり渡ポすることを決意。ポルトガルに1年半留学しMBAを取得。在学中、現地企業やビジネスパーソンとの幅広いコネクションを築く。

現在はポルトガルジュエリーのブランド「フィリグラーナ・コン・アモール(Filigrana com Amor)」を立ち上げ、インポーターとして活動。日本とポルトガルを行き来しながら両国の情報を発信し、人・ビジネス間の交流が活発化するよう邁進中。

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