第44回 わくわくが止まらない、ポルトガルの石の村

わくわくが止まらない、ポルトガルの石の村

2017.7.17

先月、初めて訪れたポルトガル北部の村があります。

リスボンからブラガに行く途中、せっかくだからと寄り道したのですが、これが大正解。

一歩足を踏み入れた時、まるでおとぎ話の世界に迷い込んでしまったような感覚になりました。そしてわくわくしながら散策しているうちに、気が付くとすーっと気持ちが落ち着いて優しくなっていました。

 

今日はそんな不思議な魅力がある村、「リニャーレス・ダ・ベイラ(Linhares da Beira)」とポルトガルの石文化についてお伝えします。

 

以前、こちらでポルトガルの北部の家には石やタイルがたくさん使用されていると紹介しました。豊かな自然の中で、人々が緑や石・岩と一緒に暮らしています。

 

リニャーレス・ダ・ベイラは、スペインとの国境近くにあります。

リスボンからは電車でCelorico da Beiraまで約4時間、そこから車で20分くらいです。

リスボンからは電車でCelorico da Beiraまで約4時間、そこから車で20分くらいです。

現在は人口300人弱の小さな村ですが、歴史をたどるとポルトガル人が支配する前は、フェニキア人やローマ人、西ゴート族、ムーア人が住んでいたと言われています。

村の近くにはローマ人の墓が今でも残っています。

村の近くにはローマ人の墓が今でも残っています。

初代ポルトガル王アフォンソ1世が、スペイン国境の町グアルダと都市コインブラを結ぶためにこの地に町を作りました。約850年前の出来事です。

まるで中世を舞台にした映画の中にいるみたいです。

まるで中世を舞台にした映画の中にいるみたいです。

ポルトガルに残されているお城の多くは、花崗岩や大理石を使って建てられています。リニャーレス城にも花崗岩が使われていて、まさに中世のお城!という感じです。

6月だからか、塔の周りにはたくさんのツバメが飛んでいました

6月だからか、塔の周りにはたくさんのツバメが飛んでいました

今では城壁の中は空間になっていますが、8世紀以上も前にここで暮らし、働いた人がいると思うと本当に不思議な気分になります。特にアーチの門には、数字や記号が石に残されていて、「建設した人が自分の仕事の証のために残したんだよ」と教えてもらいました。

アフォンソ1世が着工した後、何度も手を加えられた建築物なのでどの時代のものかはわかりませんが、自分の仕事を後世の人が目にすることは素敵だなと感じました。

アーチの門には、数字や記号が石に刻まれています。

アーチの門には、数字や記号が石に刻まれています。

標高820mに建てられたリニャーレス城からは、セロリコ・ダ・ベイラのお城を見ることができます。密に情報を共有することができるよう、配置したようです。

城壁の上から見える町並み

城壁の上から見える町並み

さて、この村を歩いているとあることに気が付きます。

それがこちらの小さいドア。

とっても可愛らしい大きさです。

とっても可愛らしい大きさです。

実は、この地区には15世紀頃多くのユダヤ人が住んでいました。こちらのコラムでも、以前ユダヤ人が作ったソーセージについてご紹介しましたが、当時は政治や経済面で優秀なユダヤ人が活躍していたと言われています。彼らの家の特徴として、この小さいドアがあるそうです。

 

中にはマヌエル様式と呼ばれる装飾が施されたドアや窓があります。

15世紀から16世紀にかけて人気だったマヌエル様式。王冠のようですね。

15世紀から16世紀にかけて人気だったマヌエル様式。王冠のようですね。

このドアをじっくりと見ていると、さらに興味深いことに気が付きます。

それがこちらの部分。

ドアの右側に細く十字架が彫られています。

ドアの右側に細く十字架が彫られています。

15世紀末のポルトガルでは、他の宗教を信仰する者をカトリックへの改宗させる運動がありました。ユダヤ教徒もその運動から免れることが出来ず、中にはキリスト教に改宗する者も多くいました。その時、彼らはこのようにして改宗したことを世間に伝えました。

石で作られた家だからこそこうして残り、今もその歴史を知ることができます。

 

その他にも当時の町並みが、歴史を物語っています。

外部からの侵入者を防ぐため、大人が1人しか通れないほどの通路

外部からの侵入者を防ぐため、大人が1人しか通れないほどの通路

城へとつながる小道

城へとつながる小道

この村は1991年にポルトガルらしい町並みを残す歴史地区(Aldeias históricas de Portugal)として登録されました。12地区のうちの1つです。きっと今後、リスボンやポルトなど都会にはない魅力を求めて、観光客も増えるのではないかと思います。

 

町並みの他にもう一つの魅力としてあげられるのは、チーズやお肉料理などの食文化。

ポルトガルの最高級チーズとして人気の羊のチーズも、こちらの地域のものです。詳しくはこちらのコラムをご覧ください。

 

この村の中心地にあるこちらのレストランでは、ポルトガル郷土料理をアレンジしたお洒落で美味しい料理を頂けます。

コヴァ・ダ・ロバ(Cova da Loba)テラス席もあります。

コヴァ・ダ・ロバ(Cova da Loba)テラス席もあります。

干しダラの卵とじ

干しダラの卵とじ

ヤギのチーズ焼き ベリーソースを添えて

ヤギのチーズ焼き ベリーソースを添えて

子牛のサーロイン(左)、ヤギ肉と野菜のグリル (右)

子牛のサーロイン(左)、ヤギ肉と野菜のグリル (右)

ワインも一緒に

ワインも一緒に

レストラン:コヴァ・ダ・ロバ(Cova da Loba)

場所:Largo da Igreja, 6360-080 Linhares da Beira

https://www.covadaloba.com

 

あまりの美味しさとサービスの良さに感動して、ゲストブックに日本語で感想を書いてしましました。もし行かれることがあれば、探してみて下さいね!

 

ポルトガルの石の村、いかがでしたか。

中世に生きた人々を思い、静かな町を歩いてみる。それはとても贅沢な時間です。

歴史好きな方には特にお勧めです。

ではまた次回!

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著者プロフィール

19歳の時にポルトガルに出会いすっかり虜になる。大学卒業後、日本で貿易実務、ロジスティクス、マーケティングの経験を積むが、日本とポルトガルをビジネスで繋ぎたいという気持ちが大きくなり渡ポすることを決意。ポルトガルに1年半留学しMBAを取得。在学中、現地企業やビジネスパーソンとの幅広いコネクションを築く。

現在はポルトガルジュエリーのブランド「フィリグラーナ・コン・アモール(Filigrana com Amor)」を立ち上げ、インポーターとして活動。日本とポルトガルを行き来しながら両国の情報を発信し、人・ビジネス間の交流が活発化するよう邁進中。

Web: www.filigranacomamor.com
www.eleuteriojewels.com
E-mail:s.kiriyama@worldfiligranakk.com

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