大航海時代と言えば帆船!
2016.7.29
ポルトガルと聞くと日本でもフランシスコ・ザビエルを思い出す方が多いと思いますが、ポルトガルでは今でも大航海時代の栄光を物語る建物や銅像があります。ポルトガルが世界をリードしていた頃の遺産はどれも素晴らしく、最近のポルトガル人気を後押ししているのではないでしょうか。
そして先週末はリスボンに素敵な帆船が勢揃いしました!
大航海時代と言えばやはり帆船ですよね。堂々と風を切って走る姿は本当にかっこよくエレガントで、ほれぼれとしてしまいます。
当日は大勢の人が世界中から見に来ていました
このイベントは「The tall ship race in Lisbon」と呼ばれていて、各国から帆船が集まりレースをするのですが、レース前は実際に帆船の中を見学できます。こんな機会は滅多にないので、私も張り切って10隻くらい見学しましたよ!
レプリカではありますが、エンリケ航海王子が作らせたカラベラ船も来ていました!
15世紀の栄光を物語るカラベラ船
日本ではまだ室町時代だった頃、ユーラシア大陸の最西端から世界に出て行ったポルトガル人たち。
まだ海の果ては落ちてしまうと考えられていたころ、この船に乗って新天地を求めて旅をしたのですね。勇敢でロマンチックだと思いませんか。
その目的はアフリカ大陸での金の獲得やインドとの香料貿易だとは言われていますが、何もわからない世界に飛び込んでいく勇気、尊敬します。大航海時代の話をするときドキドキする要素でもあると思います。
どんな気持ちで乗っていたのでしょう。
時代が新しくなりますが、ポルトガル人のソウルフード「タラ」を採るための漁船クレオウラ船も参加していました。
こちらの帆船は1937年に造船され、アイスランドなどの北海にてタラ漁業で活躍したようです。
一日になんと36トンも漁獲することも!
帆船の中には小型ボートが何艇かあり、実際タラを漁獲するときはこちらのボートが使用されるようです。
クレオウラ船の小型ボート
さて、ポルトガルの船ではありませんが、イベントの中で一番人気を集めていたのがイタリアのアメリゴ・ヴェスプッチ船です。
1930年にイタリア海軍の練習船として作られ、現在も現役です。練習船とは思えないほどの美しい船でうっとりしてしまいます。
一見、豪華客船の様です
救命ボートの数からもスケールの大きさが伺えます
ちなみに、アメリコ・ヴェスプッチは大航海時代に活躍した航海士の一人で、ポルトガル王のマヌエル1世の招待で1499年から1502年の間に何度も航海をしています。
コロンブスのアメリカ発見は有名ですが、コロンブスが当初アジアの一部としていた大陸を、新大陸であると主張したのがこのアメリコ・ヴェスプッチです。
そのため、彼の名前にちなんで新大陸はアメリカと名付けられたのです。
海や船が好きな私にはとても楽しいイベントでした!
ちなみにイベントが行われた場所はリスボンのテージョ川です。この川、海と間違える程、大きいんですよ!
ポルトガルではこのようなイベントは基本的に無料で楽しめることが多く、子供から大人までわくわくしながら参加しています。楽しみながら勉強にもなります!
ポルトガルを訪れる際は、観光地だけではなくイベント情報もチェックしてみて下さいね。
著者プロフィール
19歳の時にポルトガルに出会いすっかり虜になる。大学卒業後、日本で貿易実務、ロジスティクス、マーケティングの経験を積むが、日本とポルトガルをビジネスで繋ぎたいという気持ちが大きくなり渡ポすることを決意。ポルトガルに1年半留学しMBAを取得。在学中、現地企業やビジネスパーソンとの幅広いコネクションを築く。
現在はポルトガルジュエリーのブランド「フィリグラーナ・コン・アモール(Filigrana com Amor)」を立ち上げ、インポーターとして活動。日本とポルトガルを行き来しながら両国の情報を発信し、人・ビジネス間の交流が活発化するよう邁進中。
Web: www.filigranacomamor.com
www.eleuteriojewels.com
E-mail:s.kiriyama@worldfiligranakk.com